共有名義の不動産の相続

遺産が共有名義の不動産になっている場合にどのように取り扱えばよいか悩まれている方も多いと思います

遺言が作成されている場合は原則として遺言に従って相続されたものとして取り扱えばよいのですが、遺言が作成されていない場合にどのようにすればよいのかが問題となります。

遺言が作成されていない場合の遺産の取り扱いは遺産分割を行わなければならないものとされています。

例えば遺産が父親と長男の共有名義の不動産となっていて父親が死亡し法定相続人が長男と次男の2名であるといった場合には遺産分割手続きにおいて長男が遺産である父親の持分を取得し次男に代償金を支払うという解決をするのが自然であるといえます。

ところが例えば父親とその弟が2分の1ずつの割合の共有名義となっていて、父親が死亡し法定相続人た父親の2人の息子であるといった場合に、遺産分割手続によって遺産である父親の共有名義の取り扱いを決めてもこの不動産は父親の弟の共有名義もあることから遺産分割手続きをとっただけでは不動産の最終的な取り扱いを決めることができず相続問題が解決したとは言えないことになります。

このように共有名義の不動産の相続の問題が発生した場合に、遺産分割手続をとってから共有物分割請求を行うのではなく、最初から共有物分割請求手続きをとるという方法があります。

共有名義の不動産の相続が問題になった場合に遺産分割手続を行わずに共有物分割請求を行うことができるかについて争いがありましたが、平成25年11月29日の最高裁判例で共有物分割請求ができるとの判断がされました。

このように共有名義の不動産の相続という難しい問題が生じた場合に最初から共有物分割請求を行った方が不動産をどうするかの問題を抜本的に解決することができ、早期に問題を解決することが可能となります。

共有名義の不動産相続で最初から共有物分割請求をする場合の問題点

共有名義の不動産相続を最初から共有物分割請求で解決した方が早期に解決できるというメリットがありますがこの場合には以下の問題が生じます。

例えばさきほどの父親と父親の弟との共有名義不動産で父親が死亡し2人の息子が相続した事案で共有物分割請求を行って父親の弟が代償金を支払って父親の持分を取得した場合、父親の2人の息子は叔父から代償金を取得しますが(遺産分割手続きが終わっていない状態で代償金を取得する場合法定相続分の割合で取得することになります)息子2人の間では遺産が父親の共有名義から代償金に代わったものとみて改めて遺産分割手続を行って代償金の調整をすることができるというものです。

ただ実際は改めて遺産分割手続を行う必要があるのは、どちらかが父親から特別受益を受けている場合やどちらかに寄与分が認められている場合で実際の相続の取得割合が法定相続分と異なる場合となります。家庭裁判所では特別受益や寄与分について厳格に解釈する傾向があり認定される事案は少数です。結果的に遺産分割手続をとっても法定相続分に従った取得するという結果になることが多く争う実益もあまりないことから、共有物分割請求を行った後で遺産分割手続を改めてとるというケースは少ないと思います。当職も共有名義不動産の相続問題を共有物分割請求で解決したことが複数ありますが、共有物分割請求を行った後で遺産分割手続きを改めてとった事案はありません。

共有名義不動産の相続問題を共有物分割請求訴訟で訴訟上の和解を成立させて解決した場合、裁判所は後で遺産分割手続を行うという争いが生じることを嫌って、訴訟外で遺産分割協議を成立させることを促し、和解条項の中で遺産分割協議が成立したことを確認するという条項が設けられることが多いです。

このように共有名義不動産の相続という難しい問題であっても最初から共有物分割請求を行うことで早期解決が可能とありますのでお悩みの方はお気軽にご相談ください。

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