(質問)共有物分割請求訴訟で不動産鑑定はどのように行われますか?


(解説)

共有物分割請求で代償分割・全面的価格賠償を検討する場合不動産の評価が問題となります。当事者間の感情的対立が激しい場合やそもそも不動産の評価額が比較的高額である場合は価格合意を成立させることが難しく裁判所が選任する不動産鑑定士の鑑定によらざるを得なくなる場合も少なくありません。

この裁判所が選任する不動産鑑定士による鑑定ですが、裁判所から一方的に鑑定人を選任して価格を決めることはありません。あくまで訴訟当事者のどちらかの申出がないと鑑定は行われません。

この鑑定申出を行うのは通常は鑑定を行ってそこで算出された金額で持分の買取を希望する側ということになります。

鑑定費用については特段の規定はありません。鑑定人候補者から裁判所に提示された見積金額が鑑定費用となります。物件の性質や選任された鑑定人によって金額にばらつきはありますが東京地方裁判所ではだいたい50万円くらいから100万円を超える位となっています

鑑定費用について当事者間で持分割合に応じて負担する合意を成立させて負担しあうこともありますが、通常は鑑定申出をした側が一旦全額納付をする形をとることが多いです。といいますのは鑑定を実施した結果金額が高額すぎて代償分割ができなかった場合鑑定費用を事前に出し合う方式だと積極的に鑑定を希望しなかった側にとっては無駄な出費となってしまうからです。このように鑑定申出をした側が一旦鑑定費用を負担した場合でも代償分割が実現できる場合には相手方に対して持分割合に応じた負担を求めることが可能となります。

鑑定費用が裁判所に納付された後に、鑑定人が現地調査、資料収集を行って、裁判所に鑑定報告書を提出します。これは裁判所が鑑定実施を命じてからだいたい2,3ヶ月後くらいとなります。
        

鑑定人が提出した鑑定報告書を争うことも理論上は可能ですが、明白な誤りが認められない限りは裁判所は鑑定報告書に記載された評価額を前提に判断することになります。

共有物分割請求訴訟の不動産鑑定についてのまとめ

  • 裁判上の鑑定   訴訟当事者のどちらかが裁判所に申出をすることで行われる。裁判所が職権で鑑定を実施することはない。
  • 鑑定費用     鑑定費用についての法律や規定はない。鑑定人候補者の見積額が鑑定費用となる。案件の性質や鑑定人によっても異なるが、東京地方裁判所では50万円から100万円超くらいとなっている。
  • 鑑定費用の負担者 原則として鑑定申出をした側が一旦全額負担することになる。事前に持分に応じて負担する事例もあるがその場合代償分割が実現できなかった場合に不満を残すことになる。代償分割が実現できれば和解ないし判決で持分割合に応じた負担を求めることが可能となる。
  • 鑑定の期間    鑑定実施から裁判所に鑑定報告書が出るまでにだいたい2,3ヶ月くらいかかるのが通常
  • 鑑定結果     鑑定結果について理論上は争うことも可能だが、明白な誤りがない限りは裁判所は鑑定報告書記載の金額に基づいて判断する。

共有物分割請求訴訟についてのよくあるご質問


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