(質問)共有持分を早く現金化する方法はありませんか?
共有物分割請求と同時に持分担保融資を受ける方法があります。
共有物分割請求による現金化には日数がかかることが多い
共有物分割請求を行うと共有持分をほぼ時価で現金化することができます。
但し、共有物分割請求をするのは共有者間で争いが起きているのが通常であり、実際に現金化するには半年から1年あるいはそれ以上の日数を要することになります。
共有持分を業者に売却すると安く買いたたかれてしまう
ただ、共有持分を買い取る業者というのは、後で共有物分割請求することを想定して持分を買い取るわけです。後で共有物分割請求を行って利益を得るために持分を買い取るので時価で買ってくれることはまずありません
いくらで買ってくれるかは案件によりけりですが、よくて時価の半額程度でないと買いとってもらえないと言われています。
持分担保融資を受けて共有物分割請求をすれば早く現金化することができる
持分売却で持分を安く買いたたかれることなく、持分を早く現金化する方法があります。それが持分担保融資を受けて共有物分割請求をする方法です。
持分担保融資とは
不動産の共有持分であっても業者に持分を売却できるだけでなく、持分を担保に入れて融資を受けることもできます。
持分担保融資を受けて共有物分割請求をした方が持分売却よりも手元に残せるお金が多くなる
しかし、持分を業者に時価の半値以下で売却する場合と比べて金利負担を考えても持分担保融資を受けて共有物分割請求を行った方が手元に残せるお金が多くなるのが大半です。
共有物分割請求の決着がつくまでの間、金利のみの支払いで足りることがある
それまでの間は金利のみの支払いで済ませてもらえることが多くなっています。融資を行う業者からみても共有物分割請求で一括返済を受けられるめどがつくので、そのような対応をしてもらいやすくなります。
持分担保融資を積極的に行っている業者がある
まとめ
金利の支払についても共有物分割請求のための持分担保融資であれば柔軟に対応してもらえる可能性があります。早く持分の現金化したいが持分を安く書いたたれたくないというお悩みをお持ちの方はお気軽にご相談ください。
【持分担保融資を受けた共有物分割請求の解決事例】
・持分担保融資を受けた後に、共有不動産を共同売却した事例
・持分担保融資を受けて共有物分割競売手続を行い、業者査定額の約1.4倍という高額で落札されて持分売却できた事例
共有物分割請求についてよくされる質問を記載します。
- 他の共有者に持分を買い取るよう請求できませんか?
- 不動産に抵当権が設定されていても共有物分割請求できますか?
- 共有不動産に他の共有者が居住していても共有物分割請求できますか?
- 競売手続きをとると不動産が安く売却されませんか?
- 土地だけが共有で建物は他の共有者が単独で所有して他の共有者が居住している場合でも共有物分割請求できますか?
- 競売手続きをとっている共有不動産に共有者が居住していても不動産は安く売却されませんか?
- 共有状態が解消されるまでにどれくらいの期間がかかりますか?
- 共有物分割請求の競売手続きに共有者が参加して不動産を買い取ることができますか?
- 早く共有持分の代金を得たいのですが何かよい方法はありませんか?
- 死亡した人の法定相続人ですが、遺言もなく遺産分割協議も成立していない状態で共有物分割請求できますか?
- 共有物分割請求が権利濫用になりませんか?
著者:弁護士・福本 悦朗
東京弁護士会所属・福本法律事務所代表弁護士
共有不動産の持分売却に関して10年以上の実績を持つ。
1992年 早稲田大学卒業
1994年 司法試験合格
1997年 弁護士登録
2001年 福本法律事務所開設
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著者:弁護士・福本 悦朗
東京弁護士会所属・福本法律事務所代表弁護士
共有不動産の持分売却に関して10年以上の実績を持つ。
1992年 早稲田大学卒業
1994年 司法試験合格
1997年 弁護士登録
2001年 福本法律事務所開設